「住宅購入」人生最大級のイベントも営業マンとお客様の意識の差

一生にいくつ購入しますか?自分の家

「お仕事」カテゴリーでは前回、新車ディーラー営業マンがある程度の経験を積むと所有することができる、「最大の武器」についてお話ししました。

前回の記事 新車営業マンの「いざ」の時の「最大の武器」

一方で不動産営業、ここでは主に居住用の新築マンションの営業職について補足してみたいと思います。

今、「居住用の」と一言加えましたが、投資用物件を主に扱う方、特にベテランの方なんかでしたら、前回の記事の新車ディーラー営業マンののような「いざ」という時の「最大の武器」を持ち合わせていらっしゃる方もいらっしゃると思います。

要は「お願いができる」お得意様がいらっしゃるかもしれません。

ここではあくまでも「居住用の」新築マンションの販売、としてお話しをしますと、やはり同じようにはいかないのが一般的だと思います。

マンションに限らなくとも、居住用の、いわゆる実需の不動産を購入するというのは多くの方々にとって一生に一回から、多くても三回くらいまででしょうか。

ましてや少子化などからも、一生賃貸暮らしであったり、定年までは社宅、定年後に賃貸暮らしというパターンの方々も結構いらっしゃると思います。(もちろん否定しているものではありません。)

車のように、3年目の車検時やさらに2年後の5年目の車検をきっかけにした買い替えのおすすめ、みたいな口実もありません。

誰にでもわかるように耐用年数も違えば、そもそも価格帯も違うわけですしね。

「次のビジネス」につながるお付き合いとは?

正直言いまして、マンションの販売においては、実際にご契約をいただき無事お引き渡しまで完了したお客様について、「ここでお付き合いが終わる」と思っちゃいます。

アフターサービスは専門の部署がありますし、当然自分たちは次から次と、販売現場を移っていきます。

いや、反論される方もいらっしゃるとおり、中にはいますよ。良い関係を継続できるお客様も。

でもそれは本音の部分では「次のビジネス」にはつながる可能性は非常に低い、とわかりながらお付き合いをしています。

一方で新車の販売においては、ご注文から納車に至ると「ここからお付き合いが始まる」という考え方、無理やりにでも思うようにしていました。

ちょっと話しは逸れてしまいますが、若い新車営業マンにありがちなこと・・・、やはり「ご注文」をいただくことが営業マン本人にとって「最大のイベント」になってしまうんです。

ところがお客様にとっては「ご注文」の時はイベントの始まりに過ぎず、納車、その後実際にお乗りいただいて良さを実感していただいたり、ドライブを楽しんでいただくことが「最大のイベント」になるわけです。

この辺の新車営業マンとお客様の意識のズレについては、また後日、別の記事で言及することにして、話しを戻します。

・・・新築マンションの販売時、お引き渡しをもって「お付き合いが終わる」という感覚、いや誤解のないように言い換えれば「終わる」のではなく「引き継がれていく」ということになりますが、この辺は多くの不動産営業の本音だと思います。

これはもう、しょうがないです。

だって「次のビジネス」につながる可能性は低い、となればあくまでもビジネス目的ですから。

もちろん、一言でそのように言っていますがその温度加減はまちまちですよ。

お引き渡しが終わって「正直言ってやっと終わってホッとした、これで関わらずに済む~」という相手もいますし、一方では「これでサヨナラはさみしいな」と思えるお客様もいらっしゃいます。

やはり、なついてくれたかわいいお子様なんかがいらっしゃると、成長を見たいな~、なんて思ったりもしますよね。

商品特性、販売スタイルの違いからの「必然」

ここまでお話ししたように、やはり新車ディーラーの営業マンと新築マンションの営業マンではお客様との距離感は圧倒的に違います。

だから、というわけではないでしょうし、そうでであってはいけないとも思うんですが、実は新車ディーラー営業マンから新築マンションの販売に転職をした時、正直言いまして「えっ、これでいいの?」と思う場面がいくつかありました。

その辺、次回以降でまたお話しもしますが、これは決して批判でもなんでもなく、これまでもお話ししてきたとおりの商品特性の違い、スタイルの違いから生じる「必然」だとも言えるとも思います。

反論もあるかもしれませんが、あくまでも両者を体験した上での個人的な感想だとご理解ください。

・・・では。

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