新車ディーラー営業マンが過信しすぎて失敗する顧客との距離感

様々な要因で維持が難しくもなる「お客様との距離感」

「同じ商品がどこからでも同じ価格で買える」商品を販売している営業マンに必ずつきまとう、「気が付いたら他の店から買われていた」という事例、該当する商品を販売している営業マンならばほとんどの方が、というか全員の方が、と言ってもいいほどご経験ありますよね。

この体験は、私自身が「二流営業マン」だから、というわけでは決してないと思います。

もちろん、そのことを知った際のガッカリ度、残念さ加減というのは、自分がイメージしていたそのお客様との距離感にもよります。

ここでの「距離感」というのはおわかりのとおり、自分の店からご自宅まで何キロか、ということではなくて心の距離感というか、お付き合い具合、とでも言えましょうか。

前回の記事で具体例をお話しした、お客様の家に行ってみたら、他の店で買ったであろう新車が車庫に入っていた、という場面に遭遇した時、「まさか」と思うか「やっぱりな」と思うか。

この辺が、その「距離感」によって違うと思います。

あんなに良い関係が築けていたのに・・・正直言って、へこみますよね。

決して車の営業に限ったことではなく、「どこからでも同じ価格で買える」商品を販売している営業マンでしたら同じだと思います。

自分の周りでよく使われていた言い回しとして、「お客様をグリップできているか」というものがあります。

実際に、ある輸入車の購入を検討しているお客様がいたとして、最初のコンタクトが自分がいる販売店で、担当する営業マンが自分だとして、最初の商談なりで即注文、となれば今回の話題のようなことは発生しないんでしょうが、ご検討自体をお持ち帰りされてしまった場合。

確かに、一営業マンだけの問題ではなくて、販売店自体の雰囲気だとか、もちろん「値引き」に関わることも大きな要因としてあるでしょうけど、理由はどうあれ「グリップしきれていなかった」ということになるわけですので。

誰でもどこからでも…簡単に調べられる時代

話しは少しそれてしまいますが、今はどうなんでしょう。

特に最近は(最近といってもかなり前からではありますが)、ネットで様々なことが調べられます。

店(車に限らないお話しですのであえて「店」とします)の評判やら「価格比較」のサイトなんていくらでもあります。

自分が自動車営業をしていたころにも確かにあったんでしょうけど、今ほどメジャーではなかったと思います。

今は自分もそうですけど、電化製品を購入するにしても価格比較はもちろんのこと「クチコミ」なども見ますよね。

自分でやっておきながらこう言うのもなんですが、売る側にとっては本当に嫌な時代になりました。

当初の話題からちょっと外れ気味になっちゃいましたので戻しますが、「唯一無二」の商品を販売する営業マンと比較した場合の「どこでも買える」商品の営業マンの大変さ、というのはその辺じゃないかな、というのが両者の営業職を経験した自分の考えです。

さらにさらにお話しを戻しながら整理しますが、このお話し、あくまでも自分が自動車営業から不動産営業に転職した際によく質問された「どっちが大変?」の質問に対する答え方、というきっかけです。

そもそもそれぞれに奥深い、また色々な考え方があろうことは百も承知しているつもりです。

あくまでも、両者を立てつつ、説明しやすい事例を紹介しているわけです。

次回、「どっちが」のうちのもう一方のことについてお話ししてみます。

よろしければお付き合いください。では。

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