モデルルーム見学のためのネット予約システム|導入しないマンションのワケとは

今の時代、様々なことがネット上からできる世の中です。

例えば何かのチケットを購入しようと思えば、かつては「徹夜の行列」なんてこともありました。

それが今ではほとんどのケースで「ネット予約」や「ネット購入」ができるようになっています。

マンションや一戸建ての購入を検討しようとして、まずはモデルルームを見学したい…。

そんな場合の見学予約もネットからできることが普通になっています。

完全予約制のモデルルーム見学…ではその予約方法は

以前の記事で、新築マンションのモデルルームの見学にあたっては「完全予約制」の物件が増えた、というお話しをしました。

ところでその、モデルルーム見学予約の方法ですが、以前はチラシやホームページに記載されているフリーダイヤルに電話をして直接予約をすることが一般的でした。

いや、「…でした。」という過去形ではなく、今でも一般的だと言えるかもしれません。

さらにここ数年、物件ホームページ内のリンクから進んで行きネット上で予約をする、という方法も定着してきています。

現在ではほとんどの新築マンションのホームページのトップページには【来場予約はこちらから】などというリンクボタンが設置されています。

クリックしてみるとカレンダーが表示されたり、個人情報やアンケートの入力画面が表示されたりと、各社のスタイルがあるようです。

一見して混雑状況もわかるネット予約画面…「いつも満席」とは

試しに、どこかの新築マンションのホームページの【来場予約】のリンクボタンから進んでみてください。

例えば一般的に一番あり得そうな「来週末の見学予約をしたい」と仮定します。

来週末〇月△日(土)の日付の部分をクリックしてみると「10時・13時・15時」や「10時・14時」のように希望時間帯を選択できるように設定されているはずです。

大抵その「時間」の部分には「◎」や「余裕あり」だったり「△」や「残りわずか」、そしてまた「×」や「満席」などという表示があるはずです。

「×」や「満席」と表示されている時間帯はそこから先に進めなくなっていたり、「お電話でお問合わせください」なんていう表示がされている物件もあるかもしれません。

さて、例えば来週末〇月△日(土)と〇月▲日(日)のすべての時間帯の予約画面を見た際、全部が「×」や「満席」表示であったり、一方では逆に全部が「◎」や「余裕あり」の表示であった場合、どのように思いますか?

これはちょっと極端な例ですが、実際には充分にあり得るお話しです。

電話予約で保留にされて待たされる…時間調整をしているフリをすることも大切な「演出」

ここでちょっと脇道にそれますが、実際にあったお話しを紹介します。

ある新築マンションの販売センターでのこと。

金曜日の午後、販売センターの電話が鳴りました。

その電話に出たのはA君、冒頭のやり取りから、お相手は始めて電話をしてきたお客様で、その週末(土・日)にモデルルームを見学したいという、そんな雰囲気はかたわらで聞いていてすぐに察知できました。

そしていくつかのやり取りがあったあと、そのA君、受話器に向かってこう言いました。

「この土日は何時でも予約入れられますよ…」と。

その後、曜日と時間を決めて電話は終わったんですが、そのお客様、「希望の日時に予約を入れられた~」って喜んで電話を切ったんでしょうか…。

瞬間的にはそうかもしれません。

でも電話を切って冷静になった時に、「よっぽど不人気なんじゃね?」と思われても不思議じゃありません。

かたわらで聞いていたこちらからしてみても「おいおい!」だったわけで…。

正直なところ、普通は「演技」をします。

「いついつのモデルルーム見学の予約がしたいんだけど~」という電話が入ったら、「予約状況を確認します」と言って電話を保留にします。

確かに、予約が全く入っていないような状況でしたら、電話を保留にするまでもなく「何時にしますか~」ってできちゃいますけど、そんな、ヒマそうに思わせるわけにもいきませんよね。

「あえて」電話を保留にし予約の空き状況を確認しているフリをして、さらに場合によっては「誘導」します。

実際によくやるパターンは、ある時間帯にお客様を集中させて、来場した際に賑わい感を感じてもらう、人気マンションだと思ってもらう、そしてその結果、あおられ感を感じてもらうわけです。

自分以外にこんなに見学者が来ているなら、早く決めないと売り切れてしまう…そんな風に「あおられて」もらいたいんです。

まあ、そもそもこんな「心理操作」…といいましょうか「演出」は新築マンションの販売に限らず、どんな業界でも多かれ少なかれ当たり前のように行っているはずでもありますが、それが「いつでも予約取れますよ…」はあり得ませんよね。

モデルルーム見学のネット予約における演出…人気マンションだと思わせるためにも

話しは戻りますが、昨今では当たり前のようになった「ネット予約」。

言うまでもなく想像はつくと思いますが、この「ネット予約」でも販売センター側は「演出」作業を行っています。

管理側の設定で枠数(予約受付可能数)の設定はもちろん、任意の日時を「満席」表示にしたり「残りわずか」表示にしたり、極端に言えば何でもできちゃいます。

もちろん、予約数がゼロなのに「満席」表示にはまずしないでしょうけど。

だって、ネット予約画面上で「満席」となっていることを知ったお客様が、せめてパンフレットだけでも手に入れようとモデルルームを訪れて、閑散としている状態を見られたりしたら言い訳もできないでしょうし。

ただ、1件や2件の予約状況でも「満席」表示にすることは普通にあり得ます。

単純に席数の問題だけではなく、販売スタッフのその時の状況、その他にも「演出」的にある時間帯に集中させたい…ですとかね。

まあ、例えばある新築マンションのモデルルームを見学したい、ある日のある時間帯しか時間が取れない、ホームページからネット予約をしようとしたら「満席」表示…。

そんな場合はあきらめる前に、フリーダイヤルに電話をしてみましょう。

多くの場合、大丈夫です。

この場合も「見学予約希望の電話が入った場合の演出」を経ながらも、結構何とかなることが多いです。

そもそも「何とかなる」ではなくて、普通に大丈夫でも「何とかしてやる」感も出されるかもしれませんが。

マンションモデルルーム見学のネット予約は後発組…聞けば納得のそのワケは

以前からのスタイルであるフリーダイヤルへの電話による見学予約とネット上からの見学予約、それぞれメリット・デメリットがあるでしょうが、実際にはネットからの予約のメリットが電話でのメリットを上回っているように思えます。

かつては「不動産屋さんといえば水曜日がお休み」…という、多くの方が持っていた共通のイメージだと思います。

いわゆる「街の不動産屋さん」はそういうところも多いですが、新築マンションのモデルルームは一般的に火・水曜日や水・木曜日定休、さらに昨今では「働き方改革」の影響でしょうか、月に1~2回は3連休なんていうモデルルームも増えてきています。

そんな、販売センターがお休みの日でも見学の予約を受付してくれる「ネット予約」、お客様側からしてみるとそんな日でも予約を入れられる「ネット予約」。

これは販売する側からもお客様側からも、双方にとって非常に大きなメリットだとも言えます。

さらにお客様によっては、電話で予約をしようとすると、あれやこれやヒヤリングされそうで嫌だ、という人もいると思います。

この点では、販売センターによってはヒヤリングをすることが目的であえて「ネット予約」のシステムを取り入れていない販売センターも存在します。

確かに、例えば2億円~3億円のマンションもモデルルームで、言い方は悪いですが「絶対に」買えない人に興味本位だけでネットから予約を入れられて見学を受け入れることは「機会損失」にもなりますから。

実際に、億ションのモデルルームの備品、ちょっとした小物でもいいモノを使っていることが多いですが、それが知らぬ間に盗難にあった、なんていう話はよくある話です。

モデルルームを見学してもらうことは決してボランティアではないですし、あくまでも「ビジネス」ですから、当然に「選別」も必要になってきます。

お互いに「貴重な時間」なわけですしね。

ちょっと話しはそれてしまいましたが、気軽で便利なモデルルーム見学の「ネット予約」ですが、予約状況などはすべて鵜呑みにせず利用してみてください。

「モデルルーム見学のためのネット予約システム|導入しないマンションのワケとは」を最後までお読みいただき、ありがとうございました。では。

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