残業代相当額を一律支給? 働き方改革より前に自分の意識改革を…

先日、ある大企業の新勤務制度がニュースになりました。

トヨタ自動車が2017年12月から導入するらしい残業代保証の新制度。

日本の、というより今や世界のリーディングカンパニーのひとつであるトヨタ自動車が導入するこの勤務制度。

今後、他の企業にも少なからず影響を及ぼすことは必至です。

日本を代表する企業が導入する新勤務制度とは?

ニュース記事によりますと、トヨタ自動車が2017年12月から導入する新制度はこんな感じです。

  1. 実際の勤務時間に関わらず、45時間分の残業手当に相当する月額17万円を固定給に加え一律支給。
  2. 週1回、2時間の会社勤務をすれば「在宅勤務」が認められる。
  3. 平日5連休を含む年間20日の有給休暇取得を義務付ける。

あくまでも、ニュース記事からの抜粋ですので、実際にはいろいろと細かい適用条件などがあるんでしょうが、賛否、あるかもしれませんね。

全くの部外者の立場から表面的な部分を見ただけの感想ですが、「1」の「残業手当相当額の一律支給」ってどうなんでしょうか。

「社員本人にとっては働く時間を短くすればするほど得をする仕組み」

なんていうコメントもありましたが、そもそも「残業ありき」のようにも見えてしまいます。

定時で帰りにくくない? 残業代相当額の一律支給

かつて、よく求人サイトなんかで、「給料体系」の部分に「みなし残業代~円含む」だとか「~時間相当のみなし残業代含む」なんていう募集ページを見かけたことがありますが、今はどうなんでしょうか。

そもそも「残業」という言葉自体にも違和感を覚えてしまうクチですから、「みなし残業」なんて言われますとちょっと嫌悪感すら感じてしまいます。(ちょっと大げさですが。)

このような給料体系の場合、定時に退社する際に「帰りにくさ」を感じることはないんでしょうか。

要は「残業代相当額をもらっているのに」という、後ろめたさのようなモノはないんでしょうか。

これまでも何回か記事にしましたが、あくまでも「所定の時間内で業務をこなそう」という考え方が本来の姿ではないでしょうか。

確かに、「何をきれいごとを…」というような声も聞こえてきそうですが、少なくとも「残業ありき」のような考え方はあり得ません。

もちろん、通常の勤務時間内にダラダラと、効率も悪く仕事をし、結果として定時までにこなせないなんていうのはもってのほかで、そうではないことは大前提のお話しです。

いまだに、「最近忙しい」というボヤキに対して、「夜も遅いの?」という、何とかの一つ覚えかのような問いをしてくる方とは正直お話しになりませんが、この辺はもう「意識」の違いであると思います。

意識改革… 意識しなくとも意識が変わった自分自身の転換期

自分もほとんど「残業代」とは無縁の業務形態の中で仕事をしてきました。

若い頃は、帰宅が何時になろうとも営業成績がすべて、「残業代」なんて無くとも、結果を出して歩合で稼ぐ。

そのカタチに自分自身が納得していました。

ところが、そういう「価値観」のようなモノが変わる時が訪れました。

やはり家族が増えたり、趣味の部分であったり、人それぞれだとは思いますが、自分にとっては考え方の「転換期」ってあったと思います。

それぞれにとって何が幸せか?

それぞれの考え方を「完全否定」するつもりもありません。

「働き方改革」が叫ばれながら注目されるのは「残業時間」ばかり?

お題目とし大変立派な「働き方改革」ですが、現実的には電通の女性社員、新国立競技場の建設現場の現場監督、そして最近ではNHKの女性職員の悲しい出来事。

これらはそれぞれ電通、新国立競技場、NHKという、話題性としてこれ以上にないキーワードがありますからニュースになりますが、表面に出てこないまでも同様の事例は数多く存在すると考えられます。

これらの残念なニュースの際に必ず付け加えられる表現として、「月間の残業時間が〇〇時間」というモノ。

決して「残業時間」だけが彼ら彼女らを追い込んだわけではないはずなのに、その「大変さ」、「厳しさ」を表現するのに便利な「残業時間」というワード。

それだけでは決してないはずなのに、表面上だけで見ると「残業時間」というモノが諸悪の根源のように扱われていながらも今回のトヨタ自動車の新勤務制度のニュース。

ひと言で「残業」とは言いながらも、その程度問題もあろうかとは思います。

さらに言えば、「残業手当」という、対価の部分を非常に価値あるものとして受け入れている方もいらっしゃると思います。

考え方も人それぞれ、会社、環境もそれぞれだとは思います。

今回のトヨタ自動車の新勤務制度のニュースにしても、恐らく表面上の事柄だけしか私たち部外者には知り得ることはできません。

もしかしたら、間違った受け取り方をしているかもしれません。

しかし、あるひとつの「受け取り方」として、「残業ありき」のような見方もされかねません。

本来の目的、意図がどうであれ、「働き方改革」として恩着せがましく(?)押し付けられる以前に、自分自身の「意識改革」をしてみるだけでも大きく違うのではないでしょうか。

「残業代相当額を一律支給? 働き方改革より前に自分の意識改革を…」を最後までお読みいただき、ありがとうございました。では。

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